今回が講演会開催時チェックポイントの最後の事項になります。
事前準備から全ての項目の確認を進める中で主催者との信頼関係をしっかり深め、講演会本番を迎えます。準備段階での不明点・疑問点は必ず確認し、曖昧な部分を残さないようにします。
何度も確認作業を繰り返す事で、当日関わる全てのスタッフが同じ目的達成の為に情報を共有し、連動するかが講演会成功の鍵となります。
講演会本番前(設営・リハーサル)
1:事前提出会場図面と会場内レイアウトの確認(受付・控室・講演会場等)
2:ステージ周辺(映像・照明・音響・看板等)
3:各箇所へ必要備品設置
4:リハーサルから本番までのスケジュールの全スタッフ情報共有
5:変更項目の情報共有
6:ファカルティーの行動確認
7:施設内他イベントスケジュールの最終情報確認
8:参加者の最終登録数・飲食関係・宿泊・交通機関関係の最終情報確認
9:リハーサル
(映像・照明・音響・誘導担当者・中継会場音響・照明レベル・MC・受付関係)
10:演者発表データ最終情報共有
11:本番開始20分前 映像・照明・音響関係の機材動作・バックアップ確認
12:緊急時対応 施設確認
13:ファカルティー着席確認
本番前のリハーサルでは特に映像・照明・音響を繰り返し確認します。
進行シナリオ通りの映像展開がスムーズに出来るか、発表データが投影されている時の照明は参加者にとって見やすいのか?どこに着席していても音声が聞こえやすいか?等全ての技術スタッフが着地点を共有するまで繰り返します。
その事で不安点や疑問点を本番までに取り除き万全の体制で本番に臨むことができます。
講演会本番
1:プログラム進行状況の把握(時間マネジメント)
2:次発表講演者のデータスタンバイ確認(データマネジメント)
3:アナライザー等がある場合、進行に合わせた質問内容・回答表記タイミング
4:誘導係の進行に合わせたスタンバイ状況の確認
5:MCのタイミング
6:パネルディスカッション・シンポジウム時のファカルティー着席位置の確認
7:ステージ上設置資料確認
8:ファカルティーへの進行状況メッセージ連絡
9:映像・照明・音響・MC・会場担当者への次の展開確認
10:ドアオープン・クローズ・誘導スタッフ待機のタイミングの指示
11:講演会終了時のファカルティーの裏動線誘導確認
講演会が始まったら上記の確認作業を一人のディレクターが同時に行い情報をまとめ指示をします。
当然予定に無い事が進行上起こっても、主催者が判断しやすい選択肢を直ぐにいくつか提案し修正していく等のスキルが必要です。
Web講演会のリハーサルから本番までの確認事項もリアル講演会と殆ど一緒です。
私共は講演会本番全てのスタッフが主催者の意向をしっかりと理解し結果をだせるように徹底して会議マネジメントをしています。
今回は講演会の依頼から始まり項目毎にテーマを取上げ書かせて頂きましたが、少しでも会議を担当される方のお役になれば幸甚です。
コロナ禍でリアル講演会がキャンセルになり昨年春頃は大変厳しい状況でしたが、今ではスタッフ自らオンラインツールのノウハウを積み重ねてWeb講演会の運営で忙しくしています。
現在はWeb講演会中心ですが、主催者も講演会の内容によって開催スタイルを選択し、やがてWeb講演会だけではなく小規模リアル講演会とWeb配信といったハイブリット型に変わってくると思います。
小規模でもリアル講演会が始まる時にスタートダッシュ出来るよう、Web講演会の運営をしながら、来るべき日の準備をしなくてはいけないと思い今回のテーマを取り上げました。
講演会開催時にお手伝い頂く協力会社(映像・照明・音響・看板・受付・MC・会場関係者等)の皆さんもコロナ禍で大変な状況に工夫し耐えながら研鑽を積重ねています。
今は一日も早く日常が戻る事を願っています。
金子孝一