昨年1月からコロナ情報が世界を巡り始めた時、多種多様な情報がありました。
それから1年半が過ぎ、何が正しく何が間違っているのか等ワクチン情報も含め、いまだに多くの真逆な情報が飛び交っています。
情報の渦の中で新しい情報より正しい情報を把握する力が今本当に必要と感じます。

コロナ禍でネットにアクセスする時間が飛躍的に多くなりました。
知りたい情報、興味のある情報を見ると次の展開も同じような傾向のコンテンツになっていきます。
それがエコーチェンバー現象と言うそうです。
この現象は知ってはいましたが、勉強不足でこのような表現をするとは知りませんでした。
今新しい言葉が次から次へと生まれてきています。
定義は閉鎖的空間内でのコミュニケーションを繰返すことによって、特定の信念が増幅または強化されてしまう状況の比喩であると書かれています。

調べると現在私達はネットにアクセスするとその検索した情報を基に、それぞれに最適化された広告やコンテンツが表示されます。このフィルターバブルと呼ばれている流れから過去の閲覧履歴等を予測変換され個人の関心ある傾向が頻繁に表示されます。

多様性を重んじる時代とは逆な偏りが起きてしまう現象になります。
自分が心地よいと思うコミュニティーにいるばかりだと同じ傾向の意見ばかり見るようになります。そうするとそれ以外の意見は間違っているといった錯覚になるような気がします。

インターネット上で考えや思想を同じくする人々が強力に結びついた結果、異なる意見を一切排除する過激で閉鎖的なコミュニティーを形成する現象をサイバーカスケードとも呼ばれているそうです。

エコーチェンバーの対策として記事に書かれていました。
・集団の中で発信される意見を見た時「自分達が多数派だ」と決して勘違いしない
・定期的に、自分もエコーチェンバー現象にはまっていないか?客観視する
・安易な情報に飛びつかず一次情報を探しにいく
・「データ」や「事実」を確認する事は勿論、その因果関係を読み間違えないようにする
・インターネットには自分と違う意見の人がごまんといる事を認識する
と対策には書かれていました。

私達が日常情報活動する上で、改めてこのような現象になるよう仕組まれている事を前提に見るようにしなくてはと感じます。

金子 孝一