2週続けて情報収集活動時に起こる現象エコーチェンバー、確証バイアスについて書かせて頂きました。
溢れる情報の中で真実、本質を見極める目は如何にして磨いていくのか?
この事はずっと以前から考えていました。
常に一方向の意見だけではなく反証を確認する。違った方向のキーワードで検証する等の方法をとっていましたが、私の好きな作家真山仁氏が最近の著書「タイムズ」の中で非常に参考になると思った記載がありました。
真山氏は企業買収の舞台を描いた「ハゲタカ」シリーズで知りファンになりました。
その後現代社会における多くの問題をテーマに示唆に富んだ面白い作品を出されています。
エネルギー問題をテーマに「マグマ」等では再生エネルギーの現状と課題を掘り起こし、地熱電力を描いております。
著書 「タイムズ」未来の分岐点をどう生きるか にジャーナリズムという章があります。
そこでは「様々な情報の真偽を判断出来るようになるコツ」について触れていました。
端的には情報を疑う習慣をつけるとありました。
内容は情報の真偽の判断を出来るようになるコツは小説を読むこと。
特にミステリがお勧めだそうです。
その理由は、登場人物に感情移入しながら「疑似体験」をし、必要に応じて途中中断し物語や登場人物について客観的に分析が出来る。
又登場人物がウソをつく等のシーンで読者は真相に辿り着きたく各人の言葉を精査する、それを繰り返す事で情報の穴や欺瞞、人がウソをつくシチュエーションの法則等が見えてくる。
と書いてありました。その他の章でも色々な興味深いテーマを掘り下げ取上げています。
ミステリも色々読んでいましたが、このような効果があるとは意識もしていませんでした。
きっと意識して読んでいたらもっと深く真実を見つめる目を養えたかもと反省しました。真山氏が指摘したポイントを意識しながら、小説を読むと今までとは違った角度で情報に触れる事が出来るのではと思い、書かせて頂きました。
読書の秋です。
どんな本との出会いがあるのか楽しみです
金子 孝一